こんにちは!ECH 商品企画担当です。
新商品の企画やブランディング、販促企画などを設計しています。
今回は私が商品企画を行った、クリームシャンプーKAMIKA(カミカ)についてご紹介します。
クリームシャンプーKAMIKA(カミカ)は、“泡立たない”クリームシャンプーです。
このシャンプーは企画から発売まで1年以上かかりました。
皆さんは普段使用しているシャンプーを、どのような観点で選んでいますか?
・泡立ちが良いもの
・髪がツヤツヤになるもの
・香りが良いもの
などなど、基準は人それぞれ。そこに正解も不正解もないけれど、
自分に合った1本に出会えないという方も多いはず。
私もその中の1人で、色んなシャンプーを使っては買い替えの繰り返し…
いわゆるシャンプージプシー状態でした。
そんな私がシャンプーの商品企画担当になりました。
同じように悩みを抱えるお客様に、なんとなく「流行だから」「売れそうだから」という理由で
成分を選んだシャンプーは、自信をもってご案内できません。
髪と頭皮に良い、理想のシャンプーとは?と考える毎日。
ある日、たどり着いたのは「シャンプー=泡立つ」という常識は必要ないということでした。
健康で美しい髪を育てるためには、何より頭皮環境が重要です。
シャンプーの役割としては、女性の皮脂量に合わせて、余分な皮脂と汚れのみを落とすこと。
皮脂を落としすぎても良くないですし、落とせなすぎてもダメ。非常に難しいバランスです。
そして機能性と使い心地が両立できれば、泡立つ必要はありません。
企画書をまとめ、KAMIKA(カミカ)のシャンプーを作ってくれる研究所を探しました。
・髪と頭皮に良いものだけを詰め込みたい
・納得のいくものができるまで研究を続けて欲しい
・コストは考えないで良い
無期限・コスト無制限の研究は、とても珍しいです。
過去の商品企画にて、このようなオーダーを行ったことはありません。
快く協力してくださる化粧品工場を見つけ、“泡立たない”クリームシャンプーを作ることになりました。
手に取ったお客様は「泡立つシャンプー」ではなく、あえてクリームシャンプーを選んだ方。
期待を裏切るわけにはいきません。関わる人全員が一切の妥協を許さず、真剣に取り組みました。
常識にとらわれないシンプルなお手入れ方法。
クリームで洗ったのに頭皮が軽くなり、毛先はさらさらとまとまる手触り。
すぐに驚いてしまうような使用感が重要です。
100回以上の試作を繰り返し、私も使うたびに細かいフィードバックを繰り返しました。
研究所の手作業ではなめらかなクリームになっても、
実際に製造する大きな釜では分離してしまい、クリーム状にならないこともありました。
細かい調整を繰り返し、黒髪クリームシャンプーKAMIKA(カミカ)の原型が完成しました。
クリームシャンプーの試作品が出来た時に行った社内アンケートでは
「泡立たない」ことについてツッコミが殺到。
正直なところ、否定的な意見が多かったです。
しかし、販売ターゲットに最も近いモニター様からは大好評。
長年の髪悩みを抱える母親に試してもらったところ、
いつも厳しいコメントばかりなのに絶賛してくれました。
泡立たないことが気にならないほどに、本当に髪悩みの深い方には突き刺さる商品であり、
売れる確信がありました。
大手ではない弊社が、万人ウケするものを作っていても生き残れません。
万人ウケより、たった1人にとって至高の商品でありたいと、商品化が進行しました。
ここで「まずは試してみよう!」と動けるところが、弊社の魅力だと思います。
商品の中身と同時に、商品名やパッケージも決めていきます。
通勤中にも、夕食を食べている際にも、思い浮かんだら商品名をメモする毎日でした。
候補を50案ほど出し、最終的に「髪本来のチカラを取り戻す」という意味で
KAMIKA(カミカ)という名前に決めました。
パッケージについては、クリームシャンプーKAMIKA(カミカ)はもともと、
詰め替えパウチのような形で進行していました。
しかし“泡立たない”シャンプーという違和感にプラスして、
使い慣れないパウチでの使用は非常にストレスが多く感じました。
シャンプーを出しすぎてこぼしてしまったり、蓋が排水溝に落ちてしまったり…
製造ギリギリの段階で、パウチではなくポンプの形状に変更しました。
写真映え抜群で、撮影シチュエーションによって色々な表情を見せてくれる、
現在のシンプルなパッケージに決定しました。
商品を作って、商品企画の仕事は終わりではありません。
商品自体の改良はもちろんですが、ブランディングにも力を入れていきます。
具体的には、KAMIKA(カミカ)のお客様の年齢や性別だけでなく、
趣味趣向や、なぜクリームシャンプーを購入し続けるのか?などを掘り下げて、
より魅力的な企画を考えていきます。
販売前に想像していたお客様像と、実際のお客様の違いが明確になるのも面白い部分です。
実際にアンケートやお葉書にて「自分の髪が好きになった」といただくことも多く、
KAMIKA(カミカ)が少しのきっかけになっていたのなら、とても嬉しいです。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
こちらの記事を読んで少しでもKAMIKAに、ECHに興味を持っていただけたら幸いです。
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